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薬と健康のトピックス

vol.59 突発性難聴

目次
01.突発性難聴
02.突発性難聴の治療法
03.生活上の注意
04.突発性難聴の他で難聴を伴う疾患

1突発性難聴とは

突発性難聴は、突然発症する原因不明の高度感音難聴を特徴とする疾患です。
騒音や外傷などによって生じた難聴やメニエール病、聴神経腫瘍など、検査を行い原因疾患が特定できた場合は突発性難聴から除外されます。 突発性難聴の患者数は、最近増加しているといわれています。

突発性難聴の症状と診断

突発性難聴

突発性難聴は、突然耳の聞こえが悪くなり、耳鳴り、耳閉感があらわれ、めまいや吐き気、嘔吐を伴うこともあります。難聴はほとんどが一測性で、多くの場合発症した日時を正確に自覚しています。

難聴は発症時より進行することはなく、発症後1か月で聴力は固定します。約9割に耳鳴りを伴い、約1/3にめまいもみられます。
詳細な問診、耳元、内耳の所見によって診断は大体確定します。鈍音聴力検査は、聴力の程度、パターン、聴力回復の経過をみるために必須の検査です。レントゲン検査は、聴力神経腫瘍などを否定するために行われます。めまいを伴う場合には平衡機能検査も行われることがあります。

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2突発性難聴の治療法

治療は発症2週間以内の早期に開始するほど効果が高いと言われています。また、難聴が高度であるほど、眩暈の症状があるほど予後が悪いようです。
基本的にはステロイドの投与が一般的です。その他にビタミンBや代謝賦活薬、循環改善薬の投与や星状神経節ブロック、高気圧酸素療法などの治療が行われます。

ステロイド(プレドニゾロンなど)
ステロイドは炎症や異常な免疫を抑える効果があり、飲み薬や点滴を中心に行います。主に内耳や神経の炎症を抑え耳鳴りの症状を改善させる作用があります。一般的に量を少しずつ減らしていく漸減療法が基本です。1~2週間程度かけて少しずつ減らしていきます。自己判断で中止をしたり量を変えて飲んだりすると、逆に症状が悪化したり症状がぶり返したりすることがあるので注意が必要です。
ビタミンB12(メチコバールなど)
ビタミンB12は神経の働きを調節してくれるビタミンです。体の中のビタミンB12が少なくなってしまうと神経障害が起きてしまいます。神経の損傷が原因で起こる難聴や耳鳴りに効果があるビタミンと言われています。
アデノシン三リン酸二ナトリウム(アデホスコーワなど)
ATP製剤は血管拡張作用により血流を改善し、脳や内耳の代謝を促進することによって神経伝達の効率を改善すると言われています。注射剤を使用することもあります。耳鳴りやめまいの再発を予防するために長期間服用することのある薬です。
ジフェニドール塩酸塩(セファドールなど)
前庭神経の血流を改善させる作用や脳や神経の異常な信号を抑えることにより突発性難聴の眩暈や耳鳴りの症状に効果が期待できます。
ベタヒスチンメシル酸塩錠(メリスロンなど)
抗めまい薬とも言われる飲み薬です。内耳と脳の血流を改善し、突発性難聴による眩暈に効果が期待できます。
漢方薬
突発性難聴において耳鳴りの症状が出ている場合は以下の漢方を服用すると効果がある場合があります。
五苓散(ごれいさん)、半夏白朮天麻湯(はんげびゃくじゅつてんまとう) 釣藤散(ちょうとうさん)、抑肝散(よくかんさん)、加味帰脾湯(かみきひとう) 柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)

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3生活上の注意

生活上の注意

突発性難聴は原因の特定を判断するのが難しい病気です。 よって予防する事も難しいですが、誰が発症してもおかしくない病気です。

睡眠不足・不規則な生活・多量の飲酒・疲労の蓄積があったり、 糖尿病を患っている人は、突発性難聴になりやすいと言われています。 またストレスと突発性難聴の関係は明確にはなっていませんが、 何らかの関わりがあるとされています。


生活上の注意

過度の疲労や過剰なストレスに注意し、 規則正しい生活習慣を心がけましょう。

もし、耳の異常を感じた場合は、診断や治療を行うために 出来るだけ早く受診しましょう。

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4突発性難聴の他で難聴を伴う疾患

老人性難聴
加齢以外の特別な原因がなく老化によって起こる難聴です。加齢と共に高い音から聞こえにくくなります。耳鳴りを伴うこともあり、両耳が同じように聞こえにくくなります。
急性中耳炎
細菌やウイルスに感染し、中耳に炎症が起こる疾患です。風邪やインフルエンザなどの感染症の後になることもあります。強い耳の痛みと難聴が生じ発熱を伴うこともあります。
滲出性中耳炎
中耳に水様~粘性の浸出液がたまる疾患です。耳詰まり感、難聴、耳鳴りが主な症状です。急性中耳炎とは異なり痛みや発熱はありません。
耳管狭窄症
耳と外の気圧を調節している耳管の内腔が狭くなって働きが低下する疾患です。軽い耳鳴りや耳が詰まった感じや低温の耳鳴り、自分の声がこもって聞こえるなどの症状がみられます。
メニエール病
ぐるぐる回るめまいに、片方の耳だけに起きる耳鳴りや難聴を伴う疾患です。吐き気、嘔吐を伴うこともあります。
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