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薬と健康のトピックス

vol.51 副鼻腔炎

目次
01.慢性副鼻腔炎とは
02.分類
03.検査
04.治療
05.日常生活の注意点

1慢性副鼻腔炎とは

慢性副鼻腔炎とは、鼻かぜなどを引き金に鼻腔に起きた炎症が副鼻腔に及んだものを言います。
副鼻腔は鼻腔を中心に8つある空洞(全頭洞・上顎洞・蝶形骨洞)のことで自然口という小さな孔で鼻腔と繋がっています。
この炎症が3ヶ月以上続くと、慢性副鼻腔炎になります。

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2分類

慢性副鼻腔炎は2つのタイプにわかれます。
「好酸球性副鼻腔炎」と「非好酸球性副鼻腔炎」です。
非好酸球性副鼻腔炎は主な代表例として蓄膿症があります。
今までは衛生環境の改善や副鼻腔炎に効果の高い抗菌薬の 普及により減少してきました。
しかし、最近は抗菌薬では効果が見られない新しいタイプの 好酸球性副鼻腔炎が増えてきています。
白血球の一種で、アレルギー反応で体に炎症が起こると 好酸球が血中、副鼻腔、気管支などの粘膜に増加します。

非好酸球性副鼻腔炎
・副鼻腔に膿がたまる蓄膿症が代表です。
・ウイルスや細菌やカビなどが主な原因となります。
・緑色や黄色のドロドロした膿のような鼻水がでます。

好酸球性副鼻腔炎
・「好酸球」とは白血球の一種で、アレルギー反応により体に炎症が起こると血中や気管支、副鼻腔などの粘膜部に増加します。
・ウイルスや細菌などに加え、ハウスダスト、ダニ、カビアレルギーなどの重複感染により免疫が過敏な状態になると考えられています。
・クリーム色でネバネバしたムチンという粘膜が主体の鼻水がでます。
・鼻ポリープが多発しやすく、早期から嗅覚障害がおこります。
・目と目の間にある副鼻腔に膿がたまる事が多い為、「眼精疲労」「頭重感」「頭痛」などの症状が起こり易くなります。
・中耳炎や気管支炎などの病気を合併する事もよくあります

慢性副鼻腔炎をほうっておくと鼻つまりが重くなって鼻呼吸ができなくなり、 「集中力」「睡眠の質」の低下など、日常生活に悪影響を与えることになります。
嗅覚障害が進むと食べ物の風味がわからなくなくなるほか、ガス漏れや食品の腐敗 に気付かないなど、嗅覚を通して命を守る防衛機能が脅かされることにもつながります。

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3検査

 副鼻腔炎

副鼻腔炎の診断には画像検査が重要です。副鼻腔の炎症は高度の事が多くほとんどの場合は単純X線検査で診断する事ができます。特に眼や脳への炎症の進行が疑われる場合にはCTを至急撮る必要があります。また炎症の原因である細菌を調べる為に鼻汁から細菌の検査をします。主な検査の種類をあげてみます。

内視鏡検査・鼻鏡検査
鼻鏡や内視鏡などの道具を使って粘膜の腫れの程度鼻水の量や性状、ポリープの有無などを調べます。

レントゲン検査(画像検査)
レントゲン検査によって炎症が起きている場所や範囲程度などを見る事ができます。さらに詳しい情報を得る為に他の画像検査(CT検査・MR検査)を行います。

細菌検査
原因となっている菌の種類を調べる検査です。鼻の穴の中から上顎洞に針を刺して分泌物を取り出したり鼻の穴の中や喉の奥の分泌物を細長い綿棒や吸引装置を使って取り出してその中に含まれる細菌を調べます。

血液検査
ハウスダストやカビなどに対するアレルギーの有無を調べます。好酸球性副鼻腔炎かどうかを確定する為白血球中の好酸球が過剰に増えていないかどうかを調べます。

嗅覚検査
「基準嗅力検査」「静脈性嗅覚検査」などが行われます。基準臭力検査ではバラの花、納豆など異なる5種類のにおいを吸わせた試験紙を順番に嗅ぎます。静脈性嗅覚検査はニンニク臭のあるビタミン剤を静脈に注射するもので、そのにおいは血管や肺を経由し吐く息に現れます。吐く息に含まれるにおいを感知するまでの時間と持続時間を調べます。

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4治療

 副鼻腔炎

いずれも治療の柱は保存的治療(局所療法、薬物療法)、手術的療法です。
局所療法:鼻腔や副鼻腔にたまった膿や鼻水、ムチン(粘り気の多い粘液)を洗浄後にステロイド、抗菌薬を霧状にして鼻腔内に噴霧します。

薬物療法
非好酸球性副鼻腔炎・・・局所療法とともに、抗生物質(マクロライド系抗菌薬)の少量長期投与(通常の半分量を3~6カ月)が有効で60~80%が改善します。

好酸球性副鼻腔炎・・・マクロライド系抗菌薬は無効であり、好酸球の働きを抑えるために「ロイコトルエン受容体拮抗薬」やステロイドが有効です。
手術療法
局所療法や薬物療法で効果が得られない場合には手術が検討されます。
現在は内視鏡手術が主流で痛みや出血が少なく負担が軽減されています。

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5日常生活の注意点

風邪に注意する
風邪をひくと、再発したり、症状が悪化したりする可能性が高くなります。
鼻水をためない
鼻水が溜まると細菌が繁殖し、副鼻腔炎が悪化するおそれがあるので、できるだけ鼻洗浄を毎日行い、常に清潔に保つことが大切です。
鼻洗浄方法
1.生理食塩水を、市販の鼻洗浄器などに入れる。
2.頭をできるだけ下げて、片側の鼻に容器の先端を入れ、生理食塩水を押し入れる。
  同様にして、両方の鼻腔を洗浄する。
3.終わったあとは、鼻をしっかりかむ。片側2~3回、1日1~2回行うとよい。

ポイント
・水道水は使わない。
・頭をできるだけ下げる。
・水は軽く押し出す。

生理食塩液の作り方
沸騰させて冷ました1リットルの水に食塩9gを溶かします。

部屋を清潔に保つ
好酸球性副鼻腔炎には、ほこりやかびなどによるアレルギーも関与していると考えられるため、こまめに掃除することが大切です

温度と湿疹に留意する
一般に、温度20~25℃、湿度50%くらいがベストだと言われています。

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