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薬と健康のトピックス

vol.50 子供に多い喉の病気 溶連菌感染症

目次
01.喉が痛くなる子供の病
02.溶連菌感染症とは?
03.溶連菌感染症の症状は?
04.検査とくすり
05.溶連菌感染症の再発と家族への感染
06.溶連菌感染症の治療法

1喉が痛くなる子供の病

お子さんが「喉が痛い」という時、その大部分はウイルスや細菌に感染して喉に炎症を起こしている状態です。その多くはウイルスによりますが、細菌では怖い続発症(合併症)を引き起こす溶連菌が重要で、この細菌による感染症(溶連菌感染症)は子供に多い病気です。

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2溶連菌感染症とは?

子供に多い喉の病気 溶連菌感染症

溶連菌とは、正式には溶血性連鎖球菌と呼ばれる細菌で、α溶血とβ溶血を呈する2種類があり、後者で人に病原性を有するものは、A群、B群、C群、G群などです。溶連菌感染症の90%以上がA群によるものです。したがって、一般にはA群溶血性連鎖球菌(A群β溶血性連鎖球菌)による感染症を溶連菌感染症として理解されているといってもよいでしょう。主に喉に感染して、咽頭炎や扁桃炎、それに小さく紅い発疹を伴う猩紅熱といった病気を引き起こします。

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3溶連菌感染症の症状は?

症状の代表的なものは、発熱(38~39℃)と喉の痛みです。しかし、3歳未満ではあまり熱が上がらないとも言われています。そして、体や手足に小さくて紅い発疹が出たり、舌にイチゴのようなツブツブができたりします(イチゴ舌)。そのほかに頭痛、腹痛、首筋のリンパ節の腫れもみられます。急性期を過ぎると、発疹の痕には落屑(皮むけ)が認められるようになります。風邪と違って咳や鼻水はほとんどないのもこの病気の特徴です。この病気には潜伏期間があり、感染してから約2~5日で症状が出ます。

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4検査とくすり

まず、年齢、熱の程度、喉の発赤の具合、体や手足の発疹の程度から溶連菌に感染している疑いがあれば、確認のために検査を行います。最近は、喉についた細菌の検査の中で、溶連菌については10分以内に結果が出るので、すぐに溶連菌かどうか分かります。 溶連菌の感染と分かれば、熱や喉の痛みといった症状をやわらげる薬のほかに、抗生物質が処方されます。抗生物質は病気の原因になっている溶連菌を退治する大切な薬です。

抗生物質はいつまで飲む?
薬を飲み始めると、2~3日で熱が下がり、喉の痛みもやわらいできます。発疹が出た場合、急性期を過ぎると、手足の指先から始まる落屑(皮むけ)が認められるようになります。確実に溶連菌を退治し、重大な続発症(合併症:心臓弁膜に障害などを起こすリウマチ熱や、血尿や浮腫みを伴う急性糸球体腎炎、全身の皮膚に赤い発疹が現れる猩紅熱など)を引き起こさないために、症状が消えても抗生物質はしばらく飲み続けなければいけません。通常は10日から2週間程度飲み続ける必要があると言われています。

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5溶連菌感染症の再発と家族への感染

溶連菌感染症は繰り返しかかることもあります。溶連菌は咳やくしゃみなどで近くの人に感染(飛沫感染)しますが、溶連菌に汚染された食品が原因になることもあります。感染力は病気のなり始めである急性期が最も強く、急性期の兄弟間での感染率は25~50%とも言われています。子供から子供だけでなく、子供から抵抗力の低下した大人や妊婦にも感染する事があるので注意が必要です。

溶連菌感染症の予防
予防接種はありません。他の感染症と同じ、手洗い・うがいを徹底しましょう。飛沫感染を予防するためには、マスクも有効です。もし、溶連菌感染症にかかってしまった家族がいる場合は、同じコップや食器を使うことは避けましょう。
溶連菌感染症の感染期間(いつから学校や保育園・幼稚園に行ける?)
学校保健安全法では第3種(条件によっては出席停止の措置が必要と考えられる疾患)に位置づけられており、医療機関の受診日とその翌日は登校・登園できません。有効な抗生物質を飲んでから24時間経つと、感染力はほとんどなくなります。
熱が下がり、全身状態が良好となれば登校、登園が可能となりますが、発疹が出ている場合などは消えるまで安静にしているのが望ましいです。

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6溶連菌感染症の治療法

水分補給を十分に行うこと、有効な抗生物質をきちんと飲むことが大切です。喉に強い痛みがあることが多いため、のどごしが良く、消化の良い食べ物にしてあげてください。食べる事がつらいようなら水分だけでもしっかり摂るよう心がけましょう。

熱が下がっている時は長湯でなければ、お風呂に入っても大丈夫です。ただし、発疹が出ている場合には、温めると痒みが強くなることがあります。爪を短めに切って肌を傷つけないようにすることも必要です。

子供に多い喉の病気 溶連菌感染症
喉に刺激のないもの
・のどごしがよいもの ゼリー、ヨーグルト、ババロア、プリン、ポタージュスープなど。
・消化のよいもの お粥、パン粥、煮込みうどん、煮た野菜、豆腐、茶碗蒸し、白身の魚など
喉に刺激のあるもの
熱いもの、冷たすぎるもの、辛いもの、すっぱいもの、にがいもの

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